近視進行抑制治療リジュセアミニ点眼液0.025%開始のお知らせ
お子さまの近視進行を抑える新しい選択肢として、「参天製薬 リジュセアミニ点眼0.025%」の自由診療を開始しました。
お子様の近視について
近年、子どもの近視が増加傾向にあり、小学生の時点で視力の低下を訴えるお子さまが多く見られるようになりました。
近視は進行すると将来的に強度近視となる可能性があり、網膜剥離や緑内障などの目の病気のリスクも高まることが分かっています。
当院では、お子さまの近視進行を抑える新しい選択肢として、低濃度アトロピン療法(リジュセアミニ点眼)による近視抑制治療を導入しています。
これは毎日寝る前に1滴点眼することで、近視の進行を緩やかにすることが期待される治療です。
海外の研究でも有効性が報告されており、副作用が少なく、安全性の高い治療法として注目されています。
なお、リジュセアミニ点眼薬は厚生労働省から認可を受けた国内初の目薬で1回使い切りタイプにて防腐剤が入らないため安全にお使いいただけます。
このような方におすすめです
- 近視の進行を抑えたいお子さま(6歳以上推奨)
- 近視が進みやすいご家族歴のあるお子さま
- メガネやコンタクトの度数が短期間で進んでしまう方

当院での治療方法
低濃度アトロピンを主成分とする点眼薬で、毎晩1回点眼します。
点眼を開始してから1ヶ月後に副作用がでていないか検査診察します。
その後は3ヶ月に一度検査診察に来院していただきます。
近視進行抑制治療に関する診療の流れ
初回診察
診断保険診療
検査保険診療
検査を行い、近視の有無、治療適応について診察を行います。
治療開始
検査自由診療
薬剤処方自由診療
必要な検査と診察を行います。
リジュセアミニ点眼薬についての説明を行い、1ヶ月分処方します。
1ヶ月後
検査自由診療
薬剤処方自由診療
検査および診察にて継続可能か判断し、問題なければ2ヶ月分点眼薬を処方します。
3ヶ月後
検査自由診療
薬剤処方自由診療
検査および診察にて継続可能か判断し、問題なければ3ヶ月分点眼薬を処方します。
3ヶ月以降
検査自由診療
薬剤処方自由診療
以降は3ヶ月毎の定期検査となります。
近視進行抑制治療に関する検査項目と費用
検査項目と費用
検査項目
- 視力検査
- 屈折検査
- 眼軸長測定 等
検査費用
3,000円(税込)
屈折検査目のピントが合うために必要な度数(屈折度)を調べる検査で、眼疾患の早期発見や、視力の発達を妨げる原因となる屈折異常を見つけるのに役立ちます。
眼軸長測定眼の表面(角膜)から眼の奥(網膜)までの長さ(眼軸長)を測定する検査です。成長の過程で身長が伸びるのと同じように眼軸も伸びて、それによって近視が進んでいきます。

処方点眼薬と費用
処方点眼薬
リジュセアミニ点眼液0.025%(参天製薬)
点眼薬費用
4,000円(税込)
注意事項
自由診療のため、保険適用外となります。
(初回の診察では保険診療にて検査を行い、近視の有無や治療への適応について診察を行います)
点眼薬のみの処方はお断りしております。
保険診療を希望される方は別日に受診していただきます。
この治療による効果には個人差があり、すべての方の近視進行を完全に止めるものではありません。
治療のメリット・デメリット
治療のメリット
- 近視は成長期に眼軸( 眼球の前後の長さ)が伸びることで進行します。
近視進行抑制治療は、この眼軸の伸びを抑える効果があるため、近視の進行を遅らせることができます。 - 治療によって近視の進行を遅らせることで、将来的に強度近視になるリスクを減らすことができます。
- レーシックなどの手術の場合は切開を伴うため、身体的・心理的な負担が大きくなりがちですが、近視進行抑制治療は手術を伴わないため、それらの負担が少ないです。
治療のデメリット
- 副作用としてまぶしさや近くが少しぼやけて見えることがあります。
ただ、就寝前に点眼することにより、こうした症状が日常生活に影響することはほとんどありませんのでご安心ください。 - 治療を中断すると、近視の進行が再開する可能性があります。
治療と合わせて取り入れていただきたいこと
点眼薬による治療とあわせて、日常生活の中で次のような点に気をつけていただくことで、より効果的に近視の進行を抑えることができます。
お子さまの大切な視力を守るために、ご家庭でできることがたくさんあります。
リジュセアミニ点眼薬とともに、日々の生活の中でもサポートをお願いいたします。
ご不明な点がありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
太陽の光を浴びて、近視の進行を防ぎましょう
1日2時間ほど外で過ごして太陽の光を浴びることが、近視の進行を抑えるのに役立つことがわかっています。
晴れた日には、できるだけ外で遊ぶ時間を作ってあげましょう。
メガネやコンタクトレンズ、窓ガラスは、近視の進行を抑える紫外線を通しにくいため、自然の中で光を直接浴びることがとても大切です。

本や画面を見るときは「距離と休憩」が大切です
本やデジタル画面は、目から30cm以上離して見ましょう。
続けて見る時間は30分以内を目安にし、途中で5~10分の休憩を入れると効果的です。
最近は、小さな子どもでも長時間画面を見たり勉強したりすることで、近視が進みやすくなっています。毎日の小さな工夫で、大切な目を守りましょう。

正しい姿勢と明るい環境で、目を守りましょう
暗い部屋での読書やゲーム、寝転びながらの画面使用は、できるだけ避けましょう。
机と椅子の高さをお子さんに合わせて調整し、自然と目と画面との距離が保てるように心がけることが大切です。
毎日の小さな工夫が、目の健康を守ることにつながります。


目の健康を守るために、メガネ・コンタクトの見直しを
通常のメガネやコンタクトレンズを使用していると、近視が進みやすくなることがあります。
近視の進行を詳しく知りたい方は、どうぞお気軽に当院スタッフまでご相談ください。

